ドアの向こうから、
玄関の扉が閉められる音がかすかに聞こえてきた。
もそもそとベッドから這い出した僕は、
ドアに耳をつけ、部屋の向こう側の様子を伺う。
さっきの音の主は、パートへと出て行く母だ。
しばらくじっと耳をすまし、母が戻ってくる気配がないのを確認し、僕は部屋を出る。
静まりかえった台所へ行くと、テーブルの上に僕の朝御飯とメモが置かれていた。
僕はメモには目もくれず、おにぎりをほお張る。
むしゃむしゃと口を動かしながら冷蔵庫を開け、コーラの1.5Lのペットボトルをとりだした。
昨日、母に買ってくるように頼んでおいたものだ。
続けて鳥のから揚げを咥えて戸棚を開ける。
ここにはやはり、母に頼んでおいたポテトチップスが・・・
あっ、ちきしょう!
これ、うすしお、じゃねーか!
のりしお、買って来いってあれほど言っておいたのに、あのクソババア!
頭に血が昇った僕は、思わず戸棚の中に保管してあった
海苔やら、パスタやら、乾物の数々を手当たり次第にとりだし、あちこちに投げつけていった。...
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