俺のうちは自営業の共稼ぎだったから、いつも友達の溜まり場になっていた。
小学生の頃はほぼ毎日のように、近所の友達が来ていた。
中学3年の夏、二件隣に住むユリが来た。ユリは高校受験するので自宅
で勉強していたのだが、エアコンが故障してしまったので、うちで勉強させて
欲しいと言う。
ユリとは幼稚園から中学まで一緒である。色が白くて、目がくりっと大
きな可愛い子だ。性格はうるさいくらいに明るい。俺はいつものことだから「
いいよ」と気楽にOKした。
ユリが勉強を始めてから2時間ほど経ち、休憩しようということになった。
俺とユリはどうでもいい会話をした。学校のこと、友達の噂話。そして、進路
のこと。
ユリは一所懸命に受験を勧める。一緒の高校に行こうよ、と。めんどくさい
じゃん、と俺。ユリが突然、大きな瞳でじっと俺を見据えた。
「‥‥ねえ、私と離れても、なんとも思わないの?」
「い、意味わかんねーよ。なに言ってんだよ、おめー」
俺はユリから目線を外した。ヤバかった。俺は小...
合計文字数: 3169
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